哲学者のキルケゴールが死に至る病と言ったのは「絶望」です。
人は希望を失うと死に至るのです。
では希望を失わないために、私たちは何ができるのでしょうか?
貧すれば鈍するという言葉があるように、人は貧しくなると精神が愚鈍になります。
精神が愚鈍になれば、物事の善し悪しや道理が分からなくなり、社会は確実に荒んでいくことになります。
日本でも話題になった経済学者のトマ・ピケティは資本主義社会で自由に競争すれば、格差が広がることをデータにより証明しました。
今、日本国内でも、政府の権限を小さくし、緊縮財政と規制緩和により新自由主義的な資本主義社会を目指した結果、急速に格差が拡大しています。
あまり知られていませんが、日本の公務員の全労働人口に対する割合は先進国最低です。
児童相談所や福祉事務所生活保護担当課などの職員数が足りていません。社会のセーフティーネットから漏れてしまい、不幸にも死を選ばざるを得ない人が数多くいます。先日も島根県で母子が心中とみられる痛ましい事件がありました。
政府はお金がない、お金がないと、政府支出を絞りますが、国民の生命財産を守るのが政治の一番の役目のはずです。国民の命よりお金を惜しむ政治家はその無知を恥じないといけません。
現代貨幣は、金との交換が保証されておらず、あくまで貸し借りの記録、データでしかありません。銀行は私たちから集めたお金を元手に人や企業にお金を貸しているのではなく、預金通帳に数字を書くことでお金を生み出しているということを知らない人が多いと思いますが、これが真実です。
無論、政府も通貨を発行できます。そもそも円という貨幣は政府が子会社である日銀を通じて発行したものです。明治以前は存在していなかった円は政府が世の中に流通させているから存在しているものです。政府が日本円建ての国債が返せなくて破たんするなんてことは100%ないということは財務省のホームページにも書いてある事実です。
国民が希望をもって社会を良くするために真っ当に働くことができるように、消費税増税などの緊縮財政と国際金融資本を利する過度な自由化は直ちに止めるべきです。
私たちは希望を失わないために、今こそ、緊縮財政路線の政治にNO!を突き付ける時です!