皆さんも「地産地消」という言葉は度々目にしたり、聞くことがあると思います。
ただ、「地産地消」が地域活性化につながるということを理解している人は少いないかも知れません。
地産地消は、新鮮で安心だから良いから、産直市場で買うと安いからというように、自分の消費上のメリットが頭に浮かぶ人がほとんどだと思います。
例えば、地元で採れた大根を買えば、地元の大根を生産している農家にお金が入ります。また、大根を産直市場で買った場合、地元の産直市場にも中間手数料が入ります。
大根の生産農家はその入ったお金で、地元の肉屋で県産の牛肉を買うと、肉屋と畜産農家にお金が入ります。畜産農家が入ったお金で地元の酒屋で地酒を買うと、酒屋と酒造場にお金が入ります。
このように地産地消が循環していった場合、個人の財布からは出て行きますが、地域全体で考えると、お金は使っても消えません。誰かの消費は誰かの所得となり、次の所費につながります。
現実的には、すべての消費が地元で完結することはないでしょう。
現在、地産地消割合は多くて2割程度と言われています。
仮に地域の住民が一年に1000万円稼いだとして、その得たお金の2割を地元のモノやサービスに使った場合、地域全体の所得の合計額は 稼いだ額 / (1-地元消費割合)で表されるので、1000万/(1-0.2)=1250万円となります。
(この式は乗数効果というもので、詳しく知りたい方はコチラに分かりやすく解説されています。)
地産地消割合を8割まで高めると、どうなるでしょうか?
1000万/(1-0.8)=5000万円!!!!
なんと20%の時の4倍に増えるのです!!
地産地消が地域活性化にどれだけ大切かわかると思います。