今の日本の子ども達の中で、発達障害をもつ子どもが急増しています。
ある統計では発達障害の割合が10人に1人に上っているそうです。
授業中に教室の中を歩き回る子どもが昔はいたでしょうか?
先生の働き方改革の必要性が言われる中、授業の妨げにもなり、発達障害をもつ子どもがその特異性ゆえにいじめの対象となることもあり、先生はその対応に苦慮していることでしょう。
また、読み書きや計算ができないという学習障害も発達障害の一つで、将来の働き先も制限され、少子化による人手不足が深刻化する日本において、発達障害の急増は危機的状況をもたらします。
では、なぜ現代において発達障害が急増しているのでしょうか?
ここに興味深いデータがあります。
OECD諸国の自閉症と発達障害の有病率のグラフ(左)と、単位面積あたりの農薬使用量(右)のグラフなんですが、どちらも1位が韓国で、2位が日本、3位はイギリス、4位がアメリカと見事に一致しているのです。
これを偶然の一致だという人は農薬製造メーカー関係者ぐらいでしょう。
明らかに何らかの関係があると考える方が自然です。
実はこれを裏付ける事実があることを私たちはほとんど知らされていません。
2010年5月17日米ハーバード大などの研究チームが、有機リン系の農薬を低濃度でも摂取した子どもは注意欠陥・多動性障害(ADHD)になりやすいとの研究結果を発表しています。
「米国の8~15歳の子ども1139人の尿の成分を分析、親と面接してADHDの診断基準に当てはまるかどうか調べた。
分析の結果、検出限界ぎりぎりの濃度でも農薬成分の代謝物が尿から見つかった子は、検出されなかった子よりもADHDと診断される可能性が1.93倍になった。」
さらに近年、使用が急増している農薬として「ネオニコチノイド系農薬」と言う言葉を聞いたことがないでしょうか?
この「ネオニコチノイド系の農薬」という農薬は虫の神経伝達のメカニズムを阻害し殺虫する新型の農薬なのですが、たばこのニコチンと同様の作用をすることからその名前が付けられています。
ニコチンを含むタバコの喫煙が、胎児の脳神経の発達に悪影響を与えるために、妊婦の喫煙を厳しく制限している訳ですから、ニコチンと同様に脳神経に作用するネオニコチノイド系農薬が子どもの発達障害を引き起こす原因となっている可能性が極めて高いと言えます。
しかもネオニコチノイド系農薬は浸透性があり、効果が高く、土壌に残留しにくいから安全だという触れ込みですが、逆に言うと、農作物の内部に入り込み、それを摂取した人間の体内の細胞レベルまで浸透しやすいとも言えるのです。
「農薬の毒性の多くは遅発性です。何年も経ってから症状が出てくるので、農薬によるものだということが、分かりにくいのです。因果関係も証明しにくい。これが、農薬の毒性が社会問題化しにくい理由 です。」(黒田洋一郎氏(環境脳神経科学情報センター代表))
EUではいち早く2013年にこのネオニコチノイド系の農薬の使用を規制し始め、農業大国フランスでは2018年に全面禁止を決定しました。
残念ながら、我が国日本では、こういった情報が農薬製造メーカーである大手企業がスポンサーであるマスメディアではほとんど報じられず、国も大手企業より多額の献金を受けているせいで、ネオニコチノイド系の農薬の残留基準を世界に逆行して緩和するという愚策を行っています。
未来を担う子ども達の健全な発育を守る義務のある政治において、このような不道徳極まりない行いが、ほとんど報道されないまま行われている事実を看過してはならないと思います。